逆流性食道炎に効果がある市販薬はあるの?
逆流性食道炎に対する市販薬はいくつか存在し、効果があるとされています。具体的な薬品名としては、以下のものがあります。
- パンシロン
- 太田胃散
- ガスター
軽い逆流性食道炎の場合は根本治療は必須ではなく、必要に応じて症状に対しての対症療法になります。本人の症状に基づいて薬を選んでもらって問題ありません。これらの薬は逆流性食道炎の症状を和らげる効果がありますが、個人差があり、合う薬と合わない薬がありますので適宜試すことになります。
もし、症状が続いたり、改善が見られない場合は、医師に相談することをおすすめします。
逆流性食道炎にはどのような薬を処方するの?
逆流性食道炎の治療において、病院で処方される薬は主に胃酸を下げる効果を持つものが中心です。代表的な薬として、以下が挙げられます。
- ガスター
- ネキシウム
- タケキャブ
- モサプリドクエン酸
- 六君子湯などの漢方
まず、これらの薬が処方され、患者の症状に応じて使用されます。しかし、1種類の薬だけで効果が不十分な場合は、複数の薬や漢方薬を併用することもあります。
では、これらの薬のどれを最初に使うかをどのように決めているかといいますと、これは、患者さんの症状と内視鏡検査による炎症の所見を基に判断されます。たとえば、症状が強かったり、炎症が強い場合には、効果の強いタケキャブが選択されることが多いです。逆に、症状が軽い場合や炎症が軽い場合には、ガスターが使われます。また、中程度の症状には、ネキシウムが用いられることがあります。
食道・胃の動きの改善を促すモサプリドクエン酸や、食欲不振に効果のある漢方など併用することもあります。
さらに、逆流性食道炎の診断には、症状だけでなく内視鏡検査も重要です。軽い逆流性食道炎は決して危険な病気ではありませんが、潰瘍やがんなどの危険な病気が隠れている可能性があります。そのため、できるだけ内視鏡検査を受けることが推奨されます。
逆流性食道炎で飲んではいけない薬は?
逆流性食道炎の治療において、「飲んではいけない薬」というものは特にありません。しかし、逆流性食道炎の症状を悪化させる可能性のある薬は存在します。
代表的なものとして、血圧を下げるための薬(降圧薬)であるアムロジピンが挙げられます。この薬は、食道と胃の境目である食道下部括約筋の締まりを緩くしてしまう作用があります。その結果、胃酸が逆流しやすくなり、逆流性食道炎の症状が悪化することがあります。
したがって、逆流性食道炎の治療中や症状がある場合には、これらの薬を服用する際に注意が必要です。一方で高血圧に対する降圧は非常に大切な治療ですので、降圧薬を服用する必要がある場合は、医師に相談し、適切な選択をすることが大切です。
逆流性食道炎を薬以外で治す方法はありますか?
逆流性食道炎の治療には、薬だけでなく生活習慣の見直しが大きな役割を果たします。生活習慣が逆流性食道炎の症状に直接影響を与えるため、以下のポイントに注意することで、症状を改善することが可能です。
- 食べてすぐに横にならない
食事をした後にすぐ横になると、胃酸が逆流しやすくなります。食後は少なくとも2〜3時間は横にならないようにしましょう。 - 暴飲暴食を避ける
一度に大量の食べ物や飲み物を摂取することは、胃に大きな負担をかけます。これにより胃酸の分泌が増え、逆流のリスクが高まるため、適度な量をゆっくりと摂取することが大切です。 - 脂っこいものを控える
脂っこい食べ物は消化に時間がかかり、胃酸の分泌を促進します。これが胃酸の逆流を悪化させる原因となるため、食事内容を見直し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
このように、生活習慣を見直すことが逆流性食道炎の改善に繋がります。薬を使用する前に、まずは日常生活の中でできる改善策を試してみることをおすすめします。
文章 ~医師 須藤~