胃カメラがつらい理由
胃カメラは辛い検査というイメージを持たれている方は多いかと思います。人にもよりますが、喉の奥の舌の根元の部分にものがあたると、防御反応の1つである咽頭反射が起きます。一般的にはこれは防御反応の1つなので、若い方の方が強い傾向があります。反対に、ご高齢の方や脳疾患・神経疾患など何らかの原因で嚥下機能が強くない方は、反射が弱いと言われております。ただ、咽頭反射は強い方がよいといえます。胃カメラを受ける上ではいいことではないと思われますが、防御反応の1つという意味では正常な働きですので、それがあること自体は悪いことではありません。この反射の強い弱いは、自分でコントロールできない部分であるため、気にしすぎないことが大事です。また、胃カメラ検査への恐怖感や不安感がつらさや反射を助長させるといわれています。痛みは通常感じない場合が多いですが、カメラの挿入時に反射が強い場合、カメラと咽頭が強く接触し擦過傷をつけてしまい、検査後に咽頭痛を訴える方がまれにいらっしゃいます。また、検査中は空気を入れて胃を広げて検査をするのですが、検査後お腹の張り感を強く感じてしまい、一時的に腹痛を訴える方もおられます。ですが、この腹痛は一時的なもののことが多いです。
つらさを和らげる方法
一番良い方法は患者様にリラックスして受診していただくことです。当院では最初にお声がけをして不安感を取り除いたり、患者様の不安を実際に声に出していただいたりすることで、看護師や医師の方からリラックスしていただけるような環境作りをしています。ただ、やはり鎮静剤を使用して胃カメラをうけていただくことが確実かと思います。寝ている間に検査が終わっていたといった使用感ですので、つらさを和らげるためには一番の方法です。
文章 ~医師 塩塚~