腹部超音波エコー検査とは
超音波を使って対象の臓器を映像化し、体内の状態を診断する検査を腹部超音波エコー検査と言います。
胃や腸以外のおなかの臓器を簡単に素早く観察することができる上に、放射線も使用しないため、体にまったく無害であることも特徴です。
腹部超音波エコー検査を受けるべき症状
- 胃痛
- 腹痛
- 胃もたれ
- 吐き気、嘔吐
- みぞおちの痛み
- 背中の痛み
- 体重減少
- その他健康診断等で肝臓や膵臓、胆のうに異常が指摘された場合
腹部超音波エコー検査で発見できる病気
- がん疾患(肝臓、すい臓、胆のう、腎臓等)
- 胆のうポリープ
- のう胞(すい臓、肝臓、腎臓等)
- 結石(胆石、腎結石、尿管・膀胱結石等)
腹部超音波エコー検査の特徴
特徴① 多様な臓器・病気を診断することが可能
検査により病気を診断することができる臓器は肝臓、すい臓、胆のう、脾臓、腎臓など多数あります。そのため、多様な病気を診断することができます。
特徴② 手軽に受けられる
1回の検査時間は約5-10分であり、短時間で検査を受けることができます。
また、検査は 腹部にプローブをあてられながらベットで横になっているだけで終るため、痛みや苦しみもなく楽に受けることができます。
特徴③ 安全性が高い
腹部超音波エコー検査はレントゲン検査等と異なり、被爆の心配がありません。そのため、安全に検査を受けることができます。
特徴④ 医師の技量によって検査精度が変わる
検査を行う医師の技量により、その精度が大きく左右されます。腹部超音波エコー検査を受ける場合、実績のある病院・クリニックで受けることを推奨します。
特徴⑤ 体内の状態により検査精度が変わる
体内にガスや便が溜まっている状態であると画像の質が低下し、検査の精度が落ちます。
一方で、尿が溜まっている状態の膀胱や前立腺は画像の質が向上し、検査の精度が上がります。このように、体内の状態に検査の精度が影響されやすい特徴を持っています。
腹部超音波エコー検査と内視鏡検査の違い
それぞれがお互いを補い合う検査です。腹部超音波エコー検査の最大の敵は「空気」です。超音波は空気があると先に進めません。
そのため胃や腸などの内部に空気がある臓器を苦手とします。逆に肝臓や腎臓など、内部に空気がない臓器については得意分野となります。
腹部の症状を探る場合は、胃や腸については内視鏡で直接確認しますし、他の臓器については超音波で確認することになります。
2つの検査があって初めて腹部の総合的な画像検査となります。
腹部超音波エコー検査の流れと注意点
- ベッドで仰向けになります。
- おなかにゼリーを塗ります。このゼリーで検査プローブと皮膚の間の空気を無くします。
- ゼリーを塗った部分に機材をあてます。
- プローブをあてた部分が画像として表示されます。得られた画像に基づき診断を行っていきます。
注意点① 検査中の呼吸の指示に関して
検査中、医師から息を吸ったり吐いたりと、「呼吸」に関して指示される場合があります。
これは臓器を見やすい位置に動かしたり、ガスの影響を小さくし、検査の精度を維持・ 上げるための指示となります。検査を正確に行う上で重要な要素となるため、指示がありましたら頑張って呼吸をコントロールして下さい。
注意点② 検査前の食事に関して
体内にガスや便が溜まっている状態であると画像の質が低下し、検査の精度が落ちます。検査の精度を維持するために、検査前は「絶食」をお願いしています。
検査時間・検査費用
検査時間は約5-10分となります。患者さんの状態によって時間は少々前後しますが、基本的にそれほど時間が掛かる検査では無いため、患者さんの身体にかかる負荷も軽いと言えます。
※超音波検査は、平日のみの対応となります。
検査費用は下記の表の通りです。
検査内容 | 1割負担の方 | 3割負担の方 |
---|---|---|
腹部エコー検査 | 530円 | 1,590円 |