風邪とは
風邪とは風邪症候群といって、細菌やウイルスといった微生物に感染することによる上気道(鼻や喉)の急性炎症の総称です。鼻や喉のような上気道は常に外気と触れているため、空気中に存在している細菌やウイルスに侵されないよう人体には感染防御システムが備わっています。
風邪が発症する原因の約70~80%はウイルス感染によるものです。風邪ウイルスの数はざっと200種類以上あるといわれており、どのウイルスが原因で風邪を発症したのか特定することはとても困難であります。同じウイルスであってもいくつかの型があり、一度感染したウイルスに免疫力を持ったとしても繰り返し風邪を引くことになってしまいます。
風邪の症状
体がウイルスと戦っていると粘膜内部の組織に炎症が起こり、発熱、頭痛、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳などの症状を引き起こします。発熱は細菌やウイルスが体内に侵入した際、体に異変が起こったことを知らせてくれると同時に、自分で自分の体を治そうとする免疫系の働きが活性化になっているサインでもあります。
風邪が改善された後に再び感染することで、中耳炎や副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、脳症などの合併症を引き起こすこともあります。
風邪の治療法
風邪薬として処方される薬は、主に発症している症状を和らげるための薬です。つまり今発症している症状に適した薬が処方されます。市販薬では複数の症状に効き目のある成分を配合した薬と、のどの痛み、咳、鼻水、発熱などの個々の症状に対応した薬があります。
~市販薬に配合されている薬~
解熱・鎮痛・抗炎症薬:発熱、筋肉の痛みを和らげる。
- 抗ヒスタミン薬:くしゃみ、鼻水、鼻づまりを抑える
- 去痰薬:痰を出しやすくして咳を軽くする
- うがい薬:のどの痛み、口腔内の殺菌消毒
- トローチ薬:のどの粘膜を保護する
また風邪の原因微生物を特定できているときは、その原因微生物に適した抗菌薬を使用することがあります。
また、風邪を引いたときには胃の負担を減らすためにもお粥、うどんやスープなどの消化が良く胃にやさしいものを取るようにします。また免疫力を高め白血球の働きをサポートしてくれるビタミンC、気道粘膜を保護してくれるビタミンA、体を温めてくれるしょうがなどを積極的に取るようにすることがおすすめです。
風邪を引いた際に摂取すべき食事
- お粥やうどん、スープのような消化しやすい食べ物
- ビタミンCを豊富に含んだ食べ物
- ビタミンAを豊富に含んだ食べ物
- しょうが
発熱などにより汗をかいた際には多くの水分を失うことになるので、こまめに水分を補給することも大切です。この際体内にある多くの電解質も一緒に失うため、ポカリエットなどの電解質を多く含む飲料水を取るよう心掛けましょう。
風邪の予防として以下のことが挙げられます。
- しっかりと睡眠を取る
- うがい手洗い
- マスクの着用
- ビタミン類を多くとる
- 栄養ドリンク
お問い合わせ
仙台消化器・内視鏡内科クリニックでは風邪の治療も行っています。風邪はよく知られている微生物感染症であり予防法なども知られていますが、正しい治療法を行わないと重大な合併症を引き起こすこともあります。風邪について疑問等がございましたらご遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。