便潜血検査は陽性でしたか?
宮城県の皆様、便潜血検査は定期的に受けられていますか?
便潜血検査は消化管に異常がないかを簡易的に確認ができる検査で、健診の際に広く活用されています。
その際に、便潜血検査の結果が陽性だった方はいらっしゃいますか?
便潜血検査が陽性の方は消化管に異常がある(出血している)ことが見込まれ、精密検査・治療が必要となります。
便潜血検査を2回行い、陽性結果は1回しか出なかった、という方も当然ですが注意が必要です。
便潜血を軽視せず、結果内容にしたがって速やかに内視鏡クリニックに受診をする必要があります。自分自身もそうですが、ご家族など身の回りに便潜血検査が陽性だった方がいれば医療機関を受診することを強くお勧めする、という心がけも重要です。
そしてよくやる間違いは「もう一度、便潜血反応を見てもらって陰性ならば良しとする」です。このことは日本消化器がん検診学会の発行する「大腸がん検診マニュアル」にも明記されています。
便潜血が陽性だった場合は必ず、内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。
どんな危険があるか
便潜血が陽性だった場合、様々な消化器疾患の可能性がありますが、まず一番に恐れなければいけないのが大腸癌の可能性です。
大腸癌の代表的な症状の一つに下血が挙げられ、この疑いがある場合は早急な大腸カメラ検査が必要となります。特に大腸癌は初期には症状がなく、目で見て分かるような出血を起こしたり、急な便通異常、体重減少が発生したりした時には既に進行癌になってしまっている場合があります。
仮に大腸癌であった場合、どれだけ早い段階で大腸カメラ検査を受けることができるかで治療法も大きく変わります。また、がんの進行度により術後の生存率も変わります。再三になりますが、便潜血が陽性だった場合は早急に内視鏡クリニックを受診しましょう。
女性にとっての大腸がん
2020年1月29日の「ためしてガッテン」で
「女性の大腸がん」が取り上げられました。
女性のがん死亡人数は、大腸がんが1位です。
乳がんや子宮がんではないのです。
その大腸がんを発見するために行うのが便潜血反応による大腸がん検診です。
しかしながら、便潜血陽性になったのに精密検査(大腸カメラ)を受けて頂けないことが、どの自治体でも大問題になっています。
30%ものひとが「要精密検査」になっても受診して頂けないのです。
当然、その人たちは大腸内視鏡検査を受けないままになっています。
受診しない理由をアンケート調査すると、
1位「痔の出血で便潜血が陽性になったのでは?と解釈した」
2位「病院に行く時間がない」
3位「がんが見つかるのが怖い」
との内容の番組でした。
便潜血陽性と痔
人間は弱いのでしょうね。今まで「痔持ち」だとの自覚はなかったひとでも、便潜血が陽性になった途端に「私は痔かもしれない」「痔の血がついた」といいように解釈してしまうと報告されています。
「痔は便潜血検査の結果には、ほとんど影響しない」という報告もあります。
「大腸がんの出血は便に練り込まれるが、痔の出血は便に付着するだけだから」というのがその理由です。
大腸カメラ検査を受けましょう
便潜血反応が陽性のときは、すみやかに大腸カメラを受けましょう。
大腸カメラ検査は肛門から小腸の入口までカメラを入れて医師が目視で異常がないかを確認します。その際に、出血箇所(異常箇所)を特定して原因の判断、適切な治療(癌やポリープの切除)、治療方針の決定がされます。
大腸カメラは治療までの1歩目の検査です。さらに検査で行った大腸カメラでポリープや癌も切除して、いっぺんに治療まで完了となる場合もあります。
当院の大腸カメラ検査のご案内
仙台消化器・内視鏡内科クリニックでは内視鏡検査(大腸カメラ)を専門的に行っております。基本的に全ての患者様に鎮静剤の使用を推奨しており、無痛に近い「眠ってできる大腸カメラ」を行うことが可能です。
大腸カメラ検査を受けていただく場合には、まず一度外来受診をしていただく必要があります。そのため、大腸カメラ検査を希望される方は当院HPよりネット予約を行ってください。不明点などございましたらご遠慮無くご指摘下さい。
大腸カメラ検査を受けるのが不安ですか
大腸カメラ検査を受けられる患者様からはよく不安の声をお聞きします。
- 下剤を飲むのが不安
- 痛いイメージがある
- おしりを見せるのが恥ずかしい
- 検査の時間がなかなか確保できない
など、大腸カメラ検査で不安を持たれる方は多いです。そこで仙台消化器・内視鏡内科クリニックでは、大腸内視鏡検査における患者様の不安を解決するために、上記のようなに対して医師による回答・説明ページを作成しました。